3C・STP・4Pのつながりを体系的に理解する：初心者のためのマーケ基礎マップ

導入：フレームワークが「バラバラ」に見える理由

マーケティングを学び始めると、必ず出てくる言葉があります。3C、STP、4P。

本や記事ではそれぞれ丁寧に解説されているのに、実務になるとこう感じる人が多い。

• 3Cは分かる。でも、そのあと何をすればいい？
• STPを考えたはずなのに、4Pで迷う
• 結局、順番も使いどころもよく分からない

私自身、新人時代はまさにこの状態でした。
フレームワークは知っているのに、会議では話が噛み合わない。

原因はシンプルです。
3C・STP・4Pを「別物」として覚えてしまっていたから。

この記事では、この3つを1枚のマーケ基礎マップとして整理します。
「順番」「役割」「つながり」が分かれば、マーケティングは一気に使いやすくなります。

まず結論：3C・STP・4Pは1本の流れでつながっている

最初に全体像をお見せします。

【マーケティング基礎マップ】

3C（状況を知る）
   ↓
STP（方針を決める）
   ↓
4P（具体的に動く）

つまり、

• 3Cは「考える前の材料集め」
• STPは「進む方向を決める」
• 4Pは「実際の行動設計」

です。

この順番を無視すると、マーケティングは必ず迷走します。

3C分析とは？｜すべての出発点は「現実を知ること」

3Cは、マーケティングの最初の土台です。

3Cで見る3つの視点

・Customer（市場・顧客）
・Competitor（競合）
・Company（自社）

ここでやることは難しくありません。

• お客さんは誰で、何に困っているのか
• 似た商品・サービスは何があるのか
• 自分たちの強み・弱みは何か

重要なのは、「まだ決めない」こと。
3Cはあくまで事実を集めるフェーズです。

よくある失敗

3Cの途中で「じゃあ、若者向けで行こう」と結論を出してしまうこと。
それは次のSTPの仕事です。

STPとは？｜集めた情報から「選ぶ・絞る」

3Cで現実を把握したら、次はSTPです。

STPはマーケティングの戦略の核にあたります。

STPの基本

S：Segmentation（市場を分ける）
T：Targeting（狙う顧客を決める）
P：Positioning（選ばれ方を決める）

ここで初めて、こんな問いに答えます。

• どの層をメインターゲットにするのか？
• その人にとって、私たちはどんな存在になるのか？

STPの役割は、「全員に向けて売る」状態から抜け出すことです。

3CとSTPのつながり

STPは、3Cなしでは成立しません。

顧客・競合・自社を理解した上で、
「勝てそうな場所を選ぶ」のがSTPです。

4Pとは？｜戦略を「現実の施策」に落とす

STPで方針が決まったら、最後に4Pです。

4Pの4要素

Product（商品・サービス）
Price（価格）
Place（販売場所・導線）
Promotion（伝え方）

4Pは、マーケティングの中で一番イメージしやすい部分です。
SNS、広告、LP、キャンペーンなどはすべてここに含まれます。

STPと4Pの関係

4PはSTPの答え合わせです。

• 誰向けの商品なのか？
• その人にとって妥当な価格か？
• 普段使うチャネルで届いているか？
• 響く言葉で伝えているか？

これらはすべて、STPで決めた内容と一貫していなければなりません。

3C・STP・4Pを分断してしまうと起きる問題

① データはあるのに、戦略が弱い

3Cだけやって満足し、次の意思決定につながらない。

② 戦略はあるのに、施策がズレる

STPで決めたはずのターゲットと、4Pの表現が一致していない。

③ 施策だけ頑張って疲弊する

4P（特にプロモーション）だけを回し続け、成果が安定しない。

初心者のための「マーケ基礎マップ」まとめ

【使える順番】

① 3C：現実を正しく知る
② STP：勝ち筋を決める
③ 4P：具体的に形にする

この順番を守るだけで、マーケティングの迷子状態はかなり減ります。

実務での使い方（超シンプル）

• 施策に迷ったら「これは3C？STP？4P？」と自問する
• 4Pの議論が荒れたら、STPに立ち返る
• STPで詰まったら、3Cを見直す

私はクライアントワークで、必ずこの往復をしています。

FAQ

Q. 小さな会社や個人でも必要？

むしろ必須です。
リソースが少ないほど「順番」と「一貫性」が効いてきます。

Q. 全部きっちりやらないとダメ？

完璧でなくてOKです。
まずは「つながりを意識する」だけで十分価値があります。

まとめ：フレームワークは“覚えるもの”ではなく“つなげるもの”

3C・STP・4Pは、それぞれ独立した知識ではありません。

「考える → 決める → 動かす」
この自然な流れを整理するための道具です。

ぜひ今日から、フレームワークを「単語」ではなく
1本のマーケティングマップとして使ってみてください。

内部リンク案

• マーケティングの構造を理解する：初心者が迷わないための設計図
• マーケティングの基礎を流れで理解する：分析→戦略→実行→改善
• 3C分析とは？初心者向けにやさしく解説
• STP分析とは？戦略設計の基本
• 4Pとは？施策を整理するマーケティングミックス